破産者となった場合の不利益
破産 不利益
破産者の不利益は少ない
裁判所によって破産宣告がなされると、申立人は破産者となり、官報に公告されます。財産がある場合、破産者はその全財産について管理・処分権を失うことになります(同時廃止の場合は失わない)。
ただし、差押えを禁止されている物と、破産宣告後の新たな経済活動により得た財産は破産者が自由に管理・処分できます。
破産宣告の時点を境にして、その時までに債務者が有している財産は破産管財人の手で処分されますが、破産宣告後の財産は債務の処理のために使われることはありません。破産制度は、破産者の再出発を図る救済制度ですから、破産宣告後に取得した物まで破産宣告前の債務処理にあてることはできないのです。
ただ、注意すべきことは、後で述べますが、破産宣告が確定した後に免責の申立をして、免責の決定を得なければ、借金はなくならないということです。免責の決定を得てはじめて債務が消えることになるのです。今日ではこの免責の決定を得るために、裁判所によっては、破産者に破産宣告後に取得する給与の内からいくらかを積み立てるように指示し、その積み立てたお金を事実上配当させることで処理をしているところもあります。
ただし、生活に無理が生ずるような金額を要求するわけではありませんし、生活保護を受けている母子家庭の人とか、全く収入がないような人にまで、このようなことをさせているわけではありません。
破産による債務者の不利益
では、破産宣告により破産者はどのような不利益を受けるでしょうか。
破産宣告を受けると戸籍に傷がつくなどと考えている人もいるようですが、そのようなことはありません。破産宣告がなされても、それが戸籍や住民票に記載されることはありません。
ただ、本籍地の破産者名簿には記載されます。これは地方自治体が行う身分証明のためのものであり、本人が請求しなければ交付されませんので、二股の人にわかることはありません。また、選挙権、被選挙権も失われません。
さらに、破産したからといって会社はその人を解雇することはできません。ただ、破産者でないことを資格要件としている弁護士、公認会計士、税理士、宅地建物取引業者、株式会社の取締役、監査役、法人の理事、後見人、遺言執行者等には破産者はなれませんし、なっている人は資格を喪失することになります。
ただし、この資格制限も免責の確定と同時になくなります(復権)ので、破産宣告による不利益はほとんどないといってよいでしょう。なお、破産者は官報で公告されますが、二肢の人は、官報など見ていないので、まず不利益は少ないといえます。
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