利息の天引きには「みなし弁済規定」は適用されない
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利息の天引きとはなにか
利息の天引きとは、貸付する場合にあらかじめ利息を計算し、元本からその分を差し引いて貸し出すことをいいます。
この利息の天引きについては、昔は無効とされていた時代もありましたが、現在は有効とされています。
たとえば、二〇〇万円を年利二〇パーセントで貸したとします。この場合、利息を天引きして貸すとすると四〇万円が控除されて、現実に借主にわたる金額は一六〇万円となります。これは、利息制限法に定める最高金利を超えなければ問題はありませんが、この例のように最高金利を超えると問題になります。利息制限法には、その二条で、「天引額が債務者の受領額を元本として前条第一項に規定する利率により計算したる金額を超えるときは、その超過部分は、元本の支払に充てたものとみなす」と規定しています。
つまり、前例で言えば、借主の受領額は一六〇万円ということになり、利息制限法による一六〇万円の貸出しの最高金利は年利一五パーセントですから利息額は二四万円となります。
この二四万円と天引きされた四〇万円の差額である一六万円は元本に充当されるということになのです。
したがって、借主は一年後には二〇〇万円から一六万円を差し引いた一八四万円を返済すればよいことになります。
利息の天引きと「みなし弁済」規定
貸金業者の利息には「みなし弁済」規定が適用になりますが、この天引き利息にも「みなし弁済」規定の適用があるかどうかが問題です。貸金業規制法四三条一項は、「債務者が利息として任意に支払った…」と規定しており、借主が「任意」に支払った場合であり、現実に現金を交付した場合にのみこの規定が適用になると解釈されています。したがって、現実に金銭の交付を伴わない利息の天引きについては、「みなし弁済」規定の適用はないというのが判例です。
これは、利息の天引きを借主が承諾したとしても同様です。また、利息の天引きではなく、保証料、手数料、礼金、割引、調査料などの名目で業者が借主から費用として徴収することがあります。
しかし、利息制限法はこれらをみなし利息(「みなし弁済」ではない)として、これらの費用についても制限利率を適用することにしています。ただし、契約の締結に要する費用と債務の弁済に要する費用については利息とはみなされず、制限利率の適用はありません。
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