免責が確定すると復権する
免責
免責が得られる場合・得られない場合
免責の申立をすると、所定の陳述書と債権者送付用の封筒が裁判所から交付されます。これに記入して事前に裁判所に提出しておきます。裁判所から免責の申立を判断する期日が指定されるので、この期日には必ず出頭しなければなりません。破産管財人がいる場合には、裁判所は、破産管財人に免責についての意見を事前に聞いています。
免責は免責不許可事由がないかぎり、裁判所は免責の許可をしなければならないとされています。では、どのような場合に免責の許可を得ることができないのでしょうか。
破産者に詐欺破産罪、過怠破産罪等の破産法上の罪にあたる行為が有る場合には、免責を得ることができません。
これは、右犯罪行為により処罰されたということではなく、処罰されなくても、それに該当すると見られる行為がある場合には免責されません。
また、一年前以内に破産原因があるのにこれがないと信用させるために相手をだまして取引をした場合、債権者名簿に虚偽の記載をした場合、財産状態について虚偽の陳述をした場合、破産者が免責の申立の一〇年前以内に免責をかつて得たことがある場合、破産者が破産法上に定める義務を履行しなかった場合等は、免責不許可事由に該当します。
しかし、以上のどれかに該当するからといって必ず免責が不許可になるとはかぎりません。裁判所は、事情を考慮して裁量により判断を下すことができるのです。多くの裁判所で一部免責(一部は弁済)という方法もとられています。
免責と復権
免責の決定が裁判所によりなされると、官報に公告され、確定すると、破産者は借金が免除になると同時に、破産前の状態に復権することになります。
復権によって、破産宣告により受けた制約は、破産前の状態になり一切なくなります。したがって、居住の制限を受けることや、破産管財人が選任された場合に、手紙がすべて破産管財人のところに配達されるといったことはなくなります。
また、宅地建物取引主任などの資格を持っている人は、資格が復活することになります。しかし、免責の決定がなされない場合には、債務は残り、復権することもできなくなります。したがって、債権者の請求に応じて弁済しなければなりませんし、破産者としてはひたすら消滅時効の期間が徒過するのを待つか、債権者と話し合って任意整理をするということになるでしょう。現実には、免責を申し立てた人の九割以上が免責の決定を得ていますので、そう心配する必要はありません。
なお、免責が不許可になり、不服な場合は、高等裁判所に抗告するという方法があります。
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